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性感染症...

 性病とは「セックスによって感染した病気」です。細菌による尿道炎、子宮頸管炎、梅毒、ウイルスによる尖形コンジローマ、ヘルペス、肝炎、エイズ、その他カンジダ症、毛ジラミなどがこれにあたります。性器のみならず、オーラルセックスで咽頭にも感染する場合もあります。

 尿道炎は淋菌性と非淋菌性に分けられます。淋菌は薬剤耐性菌となっており、経口剤では治癒させる事が難しくなっていますので、現在は点滴による治療を行います。クラミジアは今のところ抗菌剤などの薬剤が効果ありとされていますが、最近は抗菌剤耐性菌の出現も確認されております。尿道炎の治療は完全除菌が必要ですから、治療後は症状がなくなっても確認の検査を受ける事が大切です。

​ *当院では咽頭の検査は施行しておりません。

 尖圭コンジローマやヘルペス、梅毒は主に外性器に病変が出現します。尖圭コンジローマでは亀頭や陰茎に無症状のカリフラワー状、トサカ状のぶつぶつが出現し外科的な治療が行われます。これは(ヒトパピローマウイルス)の感染で起こってきます。女性にも膣内やその周辺、肛門周辺に同様なものが出来ます。これは女性の子宮頸癌の原因になると言われております。

 陰茎、亀頭に痛みを伴う水疱、潰瘍ができるものは単純ヘルペスです。治療はウイルスの増殖を抑える薬(軟膏、内服剤、注射剤)を使いますが、細菌と違いヘルペスウイルスは体の中から完全に消えることはなく、疲労や体調不良などで免疫力が低下した際に症状が再燃します

 一方で痛みのない陰茎のしこりや潰瘍や鼠径リンパ節の腫れは梅毒の感染初期を疑います。陰茎病変は初期硬結、軟性下疳と呼ばれ3週間ほどで自然消退しますが治癒したわけではありません。

 ちなみに治療しなくてもいいブツブツもあります。男性の亀頭周辺にズラッとならんだものはファアダイスFordyceと呼ばれるものです。また亀頭の裏のヒモの左右に真珠様陰茎小丘疹が見られる事もあります。

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